シャカシャカ作問記 '23 9/1

こんばんは。きなこ屋です。

ふとシャカシャカを作る過程を残しておきたいと思い立ち、ある夜の実録としてまとめました。

導入(0~10%)

まずpuzz.linkかぱずぷれを開いてサイズを決めましょう。いつも通り10×10にします。もう10×10はだいたい作り尽くした気もします(気が早い)。

最近は背景色で遊ぶのがマイブームなので、ぱずぷれを選択。

初期状態。Tシャツと半ズボンで寝っ転がりたい広さ。

導入を決めましょう。盤面全体の難易度統一のためにも、まず難易度を設定する必要があります。1の手筋で飛び回るタイプの、作りなれたアゼンを目指します。

ご存知の通り、きなこ屋の作風はほぼ一本道・閑散・手筋重視です。確定する数字はおろか、0なども濫用は避けたいところ。探せば見つかるくらいの小サイズ手筋を入り口にしましょう。

黒マス2個で出来る導入手筋たち。4つ全部分かる貴方は達人です。

分かりやすく「電灯形」(勝手な呼び方)にしましょう。導入以外出番がありませんからね...

「電灯形」。1の真上が白マスにならないことによる。

使いやすいヒントが生まれたので、これを次の一手に繋げたいところです。

序盤(10~40%)

導入で生まれた2つの三角形をもとに、次の1手を考えます。よく使うのは1の手筋ですが、それでも日によって思いつく選択肢は異なります。今日はこんなラインナップ。

次の1手。

右上と左上:1の手筋はオーソドックスです。知っている人なら一目でしょう。かなり離れた位置に三角形を設置できるのも強み。

左下:幅2√2の長方形を作れるのはなかなか魅力的です。一方で閑散とした盤面では4の処理は簡単ではありません。

右下:このレベルのヒント効率は稀です。あとは周囲に数字をいくつか載せるだけで完成しそう。

どのパターンも魅力的です。この1手がこの問題を決定づけそうですが...

 

 

うむ、決められないのでとりあえずL字禁で妥協しましょう。

左下2を配置。L字禁。

後回しにしたツケはすぐに巡ってきます。この次も悩ましいところ。左下に良い感じの空間ができたので、中央右下寄りに何か置きたいですね。

Re:次の1手。

しかし、ここで暫し詰まります。どのパターンも下辺の処理が難しくなってしまいました。

左:容易でないながらも広い面積を決められて大変効率が良いです。が、左下の空間にはあと1つ黒マスを入れる必要があり、ヒントどうしが近すぎるきらいがあります(きなこ屋的には桂馬飛びの黒マスはかなり近いです)。

中央:配置した2の左が白マスになり得ないことから右下に三角形が生まれます。次の展開が狙えそうです。ただ、下辺にもう1個白マスを配置した場合、この手筋を潰してしまう可能性が高く、怖いところです。

右:数字なしでかなりの領域を埋めることができます。問題は、埋めた領域が次につながらない点にあります。右下の空間は手筋が入れられそうですが、それが左下と干渉しづらいのが悩みどころです。

悩んだ時は、琴線に触れるものが出るまで色々試すに限ります。

「呼鳥門」(仮称)。左下が確定せず断念

実に悩んだ結果、下辺を単独で考えると上手くいかない、という結論に至りました。そこで、最初の電灯形から生えたもう1つの三角形に頼ります。

すると、これを別の導入手筋で拾う案が浮かびました。

右下に導入手筋を投入。2の右と下はいずれも白マスにならない。

少しばかり密なれど、自然な形にありつきました。下辺も黒マス1個で済ませられそうです。一旦これで進みましょう。

中盤(40~70%)

中央に幅2√2の大きめの四角形が出来そうです。これをどうにかして右上で処理したいところです。右上に1を置く案はありますが、最終的に電灯形を壊さないことも念頭に置かなければなりません。

右上の決め方に逡巡。

さてこの形を見て、ふと思いつくことがあります。本作は難易度重視で進めたため、数字統一や対称形の趣向は視野にありませんでした。しかし、我に帰って盤面を凝視すると、斜めの線対称形にすることができそうです。

左上と右上に黒マスを追加。線対称形を狙う。

しかも都合の良いことに、左上の黒マスが矛盾しないばかりか、2が確定してくれます。これはかなりの僥倖です。形が少し難しいものの、アゼンならちょうど良いでしょう。

先ほどの幅2√2の四角形が確定し、中央に大きめの空間ができました。ヒントの追加なしでできるのもピッタリで、今のところ解き味に文句なしです。

左上を確定。2の左は白マス。

終盤(70~100%)

既に盤面の大部分は埋まりました。埋まり具合もなかなか都合が良く、右辺と下辺をそれぞれ黒マス1個で処理できそうです。一方、対称形なのでヒント数字は非対称にしたいところです。

最後の1~2手を上手くまとめられるか否かでその作の完成度が決まると言っても過言ではありません。

あとは試行錯誤なので、その過程は割愛するとして...

埋まりきった。希望通り、1と2を1つずつ追加するだけで済んだ。

というわけで完成盤面はこちら。

完成盤面。まだ寝転がる余地はありそうだ。

ひとまず、ペンシルパズルソルバー様で唯一解か否かと難易度をチェックします。

...アゼンLv.71、無事唯一解でした。ヒントがやや多め(基準は7個(当社比))のため、妥当でしょう。

そして、再度解いてみて、感触を確かめます。なるべく作った時とは別の場所(右下など)から進めることを心がけています。下辺の1が心配でしたが、致命的に作為を外れることはなさそうです。

ということでパズスクにアップロード。作り始めからここまで30分程度(スクショに要した時間を除く)を要しました。下辺の処理に手間取ったとはいえ、十分すぎるほど僥倖に見舞われたといえましょう。

 

...こんな作り方をする人はいない気がします。

皆様はどうやってシャカシャカを作っているのでしょうか。

らくらく・おてごろをまともに作ったためしのない身としては気になるところであります。

 

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